親の心子知らず
体を壊して一週間、入院になって一週間。無事復活しました。
体を壊して、熱が出て、でもいつも通りのただの風邪で、すぐ治るだろうと思ってたけどぜんぜん治らなくて、そしたらたまたま親から連絡がきた。飲みに行くから泊めてくれ、と。あー実は熱出してんのよ、と。すっ飛んできたよ、親。27歳にもなって、親に冷えピタ貼られたり、なになら食べられるの?とか言われて。そんでしかもそれでも全然治らなくて、入院になったわけですが。
一週間、入院費、約9万。
一週間、中津川から毎日、顔だして、わたしは漫画を読んでいて。
考えたんだろうなあ、親も。
考えたくないこと考えたぞ、わたしも。
いるわけですよ、沢山の患者さんが、老人が。お見舞いにくる息子娘、孫たちが。そりゃあもう賑やかなの。病院ってこんなポップなの?こんなあったかい感じなの?聞いてないんですけど?もっと、世紀末みたいなの想像してたんですけど。
あー、もしこれが親だったら、入院したのが親だったら、わたしは何回お見舞いに行ったかな。仕事だなんだーって、休みの前日に顔出すくらいはしたかな。わたしも、お兄ちゃんも弟も、同じように仕事だなんだとかって、毎日はきっと顔を出せないな。働き盛りの子供たちで、孫もいないから、きっと寂しい思いをさせるだろうな。うわぁめっちゃ申し訳ないな。孫の顔はおろか、恋人すら長らく紹介してないもんな。いないもんな。今度こそって何度思っても、うまく恋愛できないもんな。申し訳ないな。いつになるかな、彼氏。いつになるかな、結婚。いつになるかな、孫。
めっちゃ申し訳ないな。
退院の車の中で、仕事の話とか、将来の話を少しだけした。
「もう28になるんだからさぁ」。
本音だろうな、これ。ずっと言いたかったんだろうなあーーーーーー。ずっと、言えなかったんだろうなあーーーーーーーー。
24歳で婚約が破綻して、なんとなくそれから、結婚とか子供とか、そーゆうことは言われなくなった。もともと言われてもなかったけど。でもずっと、思ってるんだろうな。待ってるんだろうな。ごめんなーーーーーー、ほんとにさぁ、ごめん。ごめんって。
結婚とか子供とか、考えるよね、当たり前なんだよね、わかる。
当たり前じゃないんだよなぁ、全然。めちゃくちゃ難しいんだ。まぁでも、がんばるよ。待っててください。きっと大丈夫、あなたたちの娘は、立派に育ったから。
かわいくて、外面が良くて、少しプライドは高いけど、それなりに仕事でも活躍したりしてるよ。安心してくれ。大丈夫、もう少しだけ時間をくれよな。アーメン。